【背景】本学救急医療学科は救急救命士養成施設である。救急車同乗実習の体験発表会を実施したところ、多くの学生が実習に対する感謝と感動を述べた。【目的】救急車同乗実習の経験が学生にもたらした影響を検討する。【方法】救急車同乗実習の課題レポートを計量的手法により分析した。本学科2016年入学生3年次必修科目「救急車同乗実習」履修学生68名(男56・女12)の感想文をKH Coder3.00eを用いて計量テキスト分析を実施した。形態素解析により頻出語を抽出した。学修に関する語のコンコーダンス検索を行い、用いられ方を調査した。出現数25回以上の語にクラスター分析を行った。【結果】総出語数40,222、文章数1,457。100回以上頻出名詞は「救急」「傷病」「現場」「自分」「病院」、同サ変名詞は「実習」「活動」「搬送」「救命」、同動詞は「思う」「感じる」「行う」であった。普段の授業と異なる学びを得て、今後に生かしたいという傾向にあった。シラバスの到達目標「医療知識・技術の確認」「救急医療体制の理解」より、救急隊員の「コミュニケーション」が印象付けられていた。【結論】救急車同乗実習を経た学生は、より一層救急隊員に憧れる。実習受け入れ先の消防機関、救急隊員に感謝する。