【目的】2018年の訪日外国人数は3000万人を超え、その86%がアジア国籍である。救急医療サービス(EMS)が発展途上の国も多い。日本在住経験のある外国人の視点から日本のEMSがどのように考えられているのかを調査した。【方法】2017年10月31日~11月19日、留学や就職で日本在住経験を持つ外国人に対し、救急車利用経験・救急要請判断・緊急時の情報源及び不安要素についてアンケート調査を実施した。【結果】発展途上国を主とした27か国59人(男性34人・平均年齢34歳)から回答を得た。日本の救急車利用経験あり20.3%。緊急時の情報源はインターネット86.4%・友人等71.2%・公共機関39.0%・広報紙33.9%。救急での不安要素は言語88.1%・医療費69.5%・治療15.3%・文化や宗教1.7%。救急車要請理由は、生命危険93.2%・自力歩行不能71.2%・交通事故54.2%・重症度判断困難47.5%。【考察・結語】今後の政策として、日本のEMSの周知とスタッフの英語能力向上が必要である。