Inquiry of the concept and mechanism related to idea of sports coaching: Focusing on two practical processes inherent in “physical education.” （査読付） The bulletin of Faculty of Health and Sport Sciences, University of Tsukuba, 44,

The bulletin of Faculty of Health and Sport Sciences, University of Tsukuba, 44

本論文では，原理的な問題への還帰は依然として常に新たに着手されるべき課題の１つであるとの前提から、コーチングの普遍的な意味とメカニズムの内実が検討された。この目的を達成するために、まず，コーチングのこれまでの問題点とそれを解決するための分析枠組みを導入し、次に、コーチング概念を再規定し、最後に、「ヒトの身体面からの人間化」を普遍的な目標とする「体育」に内在する2つの実践過程からコーチングのメカニズムを究明するという方法が採られた。考察の結果、コーチングは「競技者をコーチが勝利の実現に向けて先導すること」と再規定され、「勝利」を目標とする実践過程が作動し継続していく中で身体諸能力の顕現化を目標とする過程と密接に連動する「二重作動」というメカニズムから成り立っている、と結論づけられた。

pp. 23-31．