2008年の男女オリンピック最終予選大会の日本戦の各々7試合と、ワールドグランプリ大会の日本戦5試合を対象に、レセプション評価5-3群と評価2、1群に区分して、日本チームの傾向の分析を試みた。男女日本チームの特徴は、レセプション評価5-3群の割合は、対戦したチームより上回っていたが、レセプション評価5-3群の失点率とレセプション評価2-1群の失点率において、相手チームより上回っていた。男子イタリアチームと女子の中国チームでは、勝ちセットのレセプション評価5-3群の失点率と負けセットのレセプション評価5-3群の失点率は、ほぼ同じ傾向であった。「レセプションが悪かったからコンビネーションが上手くいかず、負けセットになった。あるいは、該当の試合に負けた。その結果、レセプションを強化しなくてはならない」の論は、日本チームには適用できない。失点率が高かったのは、レセプションの良かった場合の方が、悪かった場合よりも高い傾向にあり、男女チーム共に「決定力不足」が明白となった。今後は、レセプションが良かった場合にいかに決定するかを認識すべきであった。相手チームにおいては、レセプションの悪かった方の失点率が高い傾向であったので前論は適用であるできる結果となった。