本論文では筋線維の活動が関節の活動として外界に表れるまでに影響を与えると考えられる形状因子について超音波法を用いて実験、考察を行った。その結果、1)無負荷の場合、関節角度と筋長変化は直線関係にある、2)筋-腱複合体の弾性特性が超音波法によって求められる、3)等尺性随意最大張力発揮により有意に筋束は短縮し、羽状角は増加する、4)等尺性収縮では外的な仕事は行われないが、筋線維レベルでは仕事が行われていることが明らかになった。本論文を通して、超音波法がヒト生体で、筋活動時の筋-腱複合体に形状と機能の特性、及びその関係について明らかにするのに有効な手段であることが示された。