女性のスポーツ参加を考える場合、妊娠、出産、そしてその準備として存在する月経とうまく折り合いをつけてゆくことは重要なことである。特に競技スポーツでよりよい競技成績をもとめられる女子選手にとって、性周期による身体機能の変動は無視できない問題である。本研究では性周期を卵胞期、排卵期、黄体期、月経期の4つのフェーズに分け、各フェーズでの肘屈筋群のの随意最大筋力および単位断面積あたりの筋力(SPT)を比較した。また、被験者には月経随伴症状の状態をはかる質問紙であるMenstrual Distress Questionnaireも併せて記入させたので、随意最大筋力やSPTが月経随伴症状の程度で異なるか否かも比較し考察を行った。