Gettmanらはサーキットウェイトトレーニング(CWT)より、CWTに有酸素運動を複合したトレーニング(RUN-CWT)の方が、筋力、筋持久力、有酸素能力の向上に効果的であると報告している。しかし、その生理学的根拠は明確でない。そこで本研究ではそのトレーニング効果には、酸素動態が関与しているとの仮説をたて、実験室モデル化した自転車駆動と掌握運動によるRUN-CWTを行い、仮説の検証を行った。
健康的な男性を被験者として、自転車駆動と掌握運動に用いる運動強度を決定するために、最大酸素摂取量と随意最大筋力を測定した。そして、掌握運動のみと自転車駆動と掌握運動を交互に行う、および両者を同時に行う3運動様式で運動を行わせた。運動中には近赤外線分光法で前腕屈筋群の酸素動態を測定し、考察を行った。