李恢成「伽倻子のために」私注
日本近代文学会新潟支部例会
李恢成「伽倻子のために」について、作品の背景となっている1950年代後半の時代相を視野に入れて論じた。その結果、主人公の在日朝鮮人青年と日本人少女の同棲時期が、作中では一切触れられていない皇太子の婚儀の時期と正確に符合する点などが明らかになるなど、作品理解の深化に寄与する注釈を提供し得た。