保育園児(3~6歳)における操作系スキルの男女比較 ~ボールつき回数を指標として~(査読付)
日本臨床スポーツ医学会誌, 29巻, 3号, 380-387, 2021.
本研究では年少から年長クラス(3~6歳)の男児77人(年少:25人、年中:25人、年長:27人)、女児71人(年少:20人、年中:25人、年長:26人)を対象として身長、体重、ボールつき回数を測定し、年齢および性差で比較・検討した。結果は以下に示す通りである。 1) ボールつき回数は男女とも年中から年長にかけて有意に増加した。 2) ボールつき回数は年少および年中では男女間に有意差はみられなか ったが、年長では男児のボールつき回数は女児の2倍以上であった。 以上より、男児もさることながら、特に女児の操作系スキルは不十分であることが示され、ボール遊びを保育園や幼稚園で積極的に取り入れ、幼児の操作系スキルをはじめとした基礎運動技能を高めることが運動への親近感を深め、幼児の健康増進につながるものと思われた。
津山 薫、中嶋寛之
380-387 研究計画、測定、分析、執筆