その他の研究業績等に関する事項

基本情報

氏名 津山 薫
氏名(カナ) ツヤマ カオル
氏名(英語) TSUYAMA Kaoru

翻訳書、学会発表、講演等の名称

保育内容の異なる園に通う幼児(4~5歳児)の足指筋力、立ち幅跳び、両足連続跳び越しの縦断的研究

その他分類

国内学会発表

単・共の別

発行または発表の年月

2016/03

発行所、発行雑誌等又は発表学会等の名称

発育発達学会第14回大会

概要

研究の目的は保育内容の違いが幼児の体力・運動能力に及ぼす影響を比較・検討し、子どもの体力向上につなげることである。首都圏の幼稚園に通う4歳児を対象とし1年間、縦断的に調査した。対象とした園は自由保育を主とするMこども園(M園とする。男児n=30、女児n=29)と、英語教育と自由保育を行っているS幼稚園 (S園とする。男児n=13、女児n=25)とした。測定項目は、身長、体重、足指筋力、両足連続跳び越し、立ち幅跳びとした。なお足指筋力の測定は、足指筋力測定器(竹井機器社製)を用いておこなった。M園の足指筋力は4~5歳にかけて男女ともに有意に増加したが、S園では男女ともに足指筋力の有意な増加はみられなかった。さらに立ち幅跳びと両足連続跳び越しをみると、M園の男女はいずれも4~5歳にかけて記録が有意に向上していた。しかしS園では女児の記録は有意に向上したが、男児では有意な向上はみられなかった(M園立ち幅男子:77.7±17.0cm→94.9±22.4cm, S園立ち幅男子:93.1±16.4cm→100.0±13.1cm  M園両足連続男子:6.8±2.5秒→5.4±0.7秒, S園両足連続跳び越し男子:5.9±0.9秒→5.2 ±0.8秒)。次にアンケート調査の結果をみると、M園では4~5歳にかけて運動の習い事をしている園児の割合が増加したが、S園ではその割合が減少していた(M園:52.5%→75.5%, S園:86.8%→76.0%)。M園は自由保育を主とする幼稚園であるため、幼児が自由に身体を動かす時間がS園よりも多く、さらに身体を自由に動かすことにより運動への関心が高まり、運動の習い事に参加する幼児の割合が増えたと考えられた。保育内容の違いにより1年間(4~5歳)の体力・運動能力の増加に違いがみられた。幼児期は楽しい遊びを通して体力・運動能力を高めることが重要な時期であり、十分な運動時間を確保し、運動への関心を高めることが重要であると思われた。

共著者等

浮田咲子,津山 薫

掲載ページ数