背景】バレーボールの競技力向上に筋力は重要な要素の1つになるが、十分な検討はなされていない。
【目的】本研究では、競技レベルの異なるバレーボール選手の等速性筋力を測定・比較し、それぞれの競技力の向上につなげることを目的とした。
【方法】対象はバレーボール男子選手(N大:18人、N大入学予定の高校3年生:5人、Vリーグ1部:12人)とし、身長、体重、等速性筋力(体幹伸展・屈曲、股関節伸展・屈曲、膝関節伸展・屈曲)の測定をおこなった。
【結果】体幹伸展・屈曲では、N大3・4年の筋力/体重はN大1・2年および高校よりも有意に大きく、股関節伸展でもN大は高校よりも大きい傾向を示した。またN大レギュラーの筋力/体重はN大非レギュラーおよび高校に比べて体幹伸展・屈曲で大きい傾向がみられた。さらにVチームの筋力/体重はN大レギュラーおよびN大非レギュラーよりも膝関節伸展・屈曲で大きい傾向を示した。
【結論】バレーボール選手の競技力向上には技術面の向上もさることながら、体幹、股関節、膝関節筋力の向上も重要な要素の1つになると思われた。