本研究では、神奈川県の公立T小学校3,4年生男子62人、女子60人を対象として、膝伸展筋力、筋厚、脂肪厚などを測定し、児童の体力と運動習慣との関係について比較・検討した。その結果、1)家の中で遊ぶことが多い」児童と「外で遊ぶことが多い」児童に分けて体力を比較したが、両者の間にはいずれも有意な差は認められなかった。2)学校以外で運動教室やクラブ活動を実施している頻度と体力との関係を比較したが、男子の長座体前屈では「週に3回以上」実施している児童と「まったくしていない」児童との間に有意差がみられた。さらに女子でも、「週に3回以上」実施している児童は「まったくしていない」児童よりも膝伸展筋力と背筋力でそれぞれ20.5%、15.1%大きい傾向を示した。以上より、児童期より運動習慣をしっかりと確立し運動を定期的に実施することは児童の体力を向上させる上で重要であると思われた。