本研究はN大学の相撲、柔道、レスリング、アメリカンフットボール選手を対象に頚部筋力および頚部筋のトレーニングを中心に実態調査し、頚部損傷の予防につなげることを目的とした。その結果、伸展筋力/体重、屈曲筋力/体重ではレスリングが大きく、側屈筋力/体重では柔道が大きかった。相撲の頚部筋力/体重は他の種目に比べて有意に小さかった。頚部筋のトレーニングはレスリングおよびアメリカンフットボールでは比較的多く行われていたが相撲や柔道ではほとんど行われていなかった。以上より各競技種目の頚部筋力、頚部筋のトレーニングの実態が明らかとなり頚部損傷を予防するためにも頚部筋力を測定・把握し、頚部筋のトレーニングを導入することが重要であると思われた。