柔術の歴史人類学
Globe社(ラトビア)
明治期において柔術が近代化していく過程で、概ね2つの分岐を果たした。その一つには、近代体育理論を導入した「講道館柔道」に進展していく柔術及び警察逮捕術など、従来の武術的側面を応用したもの。また、二つには、柔術の医学的側面を伝統的につないできた接骨術を近代医学理論の裏付けにより成立させた「柔道整復」へと、それぞれ武技と医術の相反する方向性を有した。
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