「安倍首相の『加憲』論を検証する」
『社会主義』2017年8月号
2017年5月3日に安倍首相が発表した憲法9条に自衛隊の存在を明記するいわゆる「加憲」論について、その内容と影響を与えていると思われる日本政策研究センターの議論を紹介した上で、従来の改憲論からすれば異例の提案であること(従来は9条2項改正論が主流であった)、9条2項の先駆性から標的にされたことを確認した上で、「加憲」論は自衛隊に対する歯止めがなくなること、後法優先の原則から2項の「空文化」「死文化」をもたらすこと、憲法改正の限界を超えることなどを論じた。
p.71~p.78