柔道整復師国家試験は現在まで22回行われている.新卒の受験者をみると第1回の合格率が92.4%,第22回は91.3%と大きな差はみられないことから,高い水準を保っているといえる.しかし,一方では多くの学校で行われている国家試験対策の効果に変化がみられないともいえる.我々の教育的経験上では,国家試験不合格者には,柔道整復理論が約半数出題される必修問題が及第点に及ばなかったものが多い.柔道整復師国家試験対策における教育効果を向上し、合格率を向上させるために、これまでの国家試験の出題傾向を調査、分析した.特に重要となる必修問題における柔道整復理論に着目した.