『義経記』巻第五 「判官吉野山に入り給ふ事」に見る義経・静の紐帯の構想 -<鏡>とその贈与・継承の象徴性をめぐって-
軍記と語り物第37号(軍記・語り物研究会)
吉野山での源義経と静との別離の場面を取り上げた。別れに際して手渡された<鏡>が静の“魂”と関わるものとして当時意識されていたことを論じた。この場面の持つ象徴性と物語全体の構想との相関にも説き及んだ。
p.58~p.69