自律訓練法において重感を体験しやすくするための一試行―腕立て伏臥腕屈伸を用いて―(査読付)
催眠学研究、50(2)
本研究では、腕立て伏臥腕屈伸が、ATの導入部分である両腕の「重感練習」にもたらす心理・生理的効果について検討した。その結果、腕立て伏臥腕屈伸をATの重感練習前に行うことは、重みを感じやすくし、皮膚電位水準を重感練習以降に陽性化させた。そして、迷走神経活動を実験後安静に抑制させた。以上のことから、「重感練習」前に腕立て伏臥腕屈伸をすることは、ATの心理・生理的効果を促す可能性を示唆した。
高井秀明、楠本恭久
p.5~p.12