動的荷重動揺軌跡分析による身体運動機能の評価　- 視覚障害柔道選手へのアプローチ -

第165回日本体力医学会関東地方会

回旋角度測定器付き荷重心動揺計を用いて、アスリートから一般人までを対象に運動技能評価を行うと同時に評価結果に基づいてトレーニングおよびケアアドバイスを行っている。晴眼者では、種目特性、技術習得度、運動器障害・外傷が動作に及ぼす影響などを明らかにしてきた。本研究では、柔道を行う視覚障害者の静的および動的荷重心動揺軌跡分析を行った。静止姿勢での平均中心ＸＹ変位は全員が晴眼者柔道選手と同様、後方且つ左右いずれかに変位していた。回旋運動時の荷重動揺軌跡図、総軌跡長、矩形面積においても晴眼者柔道選手同様の傾向が示され、弱視者においても視覚情報が姿勢制御に及ぼす影響が示された。

樋口毅史、竹内京子、梅原彰宏、服部辰広、高橋優子、菊原伸郎