ポータブル型重心動揺計(グラビコーダGS-7/GS-31アニマ、およびジャイロメディメータ、ジャイロテクノロジー)を用いて測定された年齢18〜48歳までの男性60名の資料をもとに現役柔道有段者、柔道高段者と比較検討を行った。柔道有段者は全員前後方向では後方かつ左右のいずれかに偏位する傾向が示された。また、段位の高いものほど、開眼と閉眼時の重心平均中心偏位の移動が少ない傾向が示された。他のスポーツでは、重心位置はおおむね矢状軸上にあることと比較すると、重心の後方かつ一側への偏位が柔道種目の特性と思われた。