学術論文

基本情報

氏名 稲川 郁子
氏名(カナ) イナガワ イクコ
氏名(英語) INAGAWA Ikuko

名称

柔道による小骨片を伴う肘関節内側側副靭帯損傷後に生じた肘部管症候群の一例

単著・共著の別

単著

発表年月

2020/02

発表雑誌又は発表学会等の名称

常葉大学健康プロデュース学部雑誌 第14巻1号, p145 ~148

概要

24歳女性。18歳時(6年前)、柔道試合中に左手掌を衝き、肘関節を外反強制され肘関節内側部を受傷した。直後のX線検査で骨傷は確認されず、その後柔道整復師によるキャスト固定を受け、受傷8週頃より競技に復帰した。受傷4年頃より手部尺側のしびれ、乱取り中に組み手を頻繁に切られることを自覚するようになり近医を受診。X線所見(肘関節45°屈曲位正面像および肘部管撮影)で内側上顆基部の靭帯付着部において偽関節が生じ、骨片が肘部管を占拠していることが確認された。小切開による肘部管除圧術後、しびれと脱力感は消失し競技に復帰し以後良好に経過した。術後20年が経過した現在、日常生活および職業上、また軽い柔道での支障はないが、背側骨間筋の萎縮と握力の左右差は回復していない。本例は、原因となった外傷の初診時誤診およびその後しかるべきコンサルテーションを欠いたことにより適切な治療の機会を失い、肘部管症候群を生じたものである。

共著者

 

掲載ページ数

単著につき全編を執筆