大学1年生を対象とし、小児期から青年期における足関節捻挫の実態に関して調査、報告した。対象者553名中の足関節捻挫受傷率は67.5%であり、内返し捻挫が91.7%を占めた。スポーツ活動中の受傷が多く、ジャンプ着地時の受傷が26.5%を占めた。初診医療機関は,接骨院が30.8%、医科が38.9%であり、医療機関を受診せず自己対処した者は27.6%であった。いわゆる捻挫グセは,テーピング治療群では50.0%、キャスト固定群では67.4%、装具・サポーター治療群では38.6%、包帯固定群では48.8%に自覚されていた。足関節捻挫においては、整形外科医だけでなく柔道整復師の役割も大きい。柔道整復師は、重症度の判断を含め、固定法の選択と工夫、さらに後療において機能的不安定性への包括的なアプローチ法を習得、実践する必要がある。