2011年3月11日の東日本大震災を受け、震災から3週間後に、スポーツ医療系NPO法人からの派遣による被災地医療支援に参加した。初回の訪問は災害ステージの亜急性期から慢性期への移行期であったが、この時期の被災地で柔道整復師に求められたのは、外傷への対応ではなくDVTなど廃用性症候群への対応であると考えられた。また、現在のところ、柔道整復師はDMATなどチーム医療の一員としては想定されていないが、限られた医療資源を活用しつつ、生命に危険のない患者に対しては十分に対応可能であると考えられる。チーム医療の一員として、特別に訓練を受けた柔道整復師も育成も視野に入れるべきである。