上腕骨近位端骨折の保存療法 ~経過不良例から学ぶ
日本柔道整復接骨医学会 第16回学術大会(札幌)フォーラム「肩の損傷と固定について」シンポジスト 柔道整復接骨医学 第15巻5号,p354
上腕骨近位端骨折は、保存療法で良好な骨癒合を得ることが可能である。しかし、遠位骨片が内方に牽引された外科頚骨折は、骨折端間に軟部組織が介在することがあり、整復ならびに骨癒合が困難な場合がある。また、粉砕型の脱臼骨折の場合は、徒手整復はほぼ不能であり、保存療法に固執しない対応が必要である。本シンポジウムでは、上腕骨外科頚骨折の骨膜のまくれ込みが考えられた経過不良例をもとに話題提供を行った。
稲川郁子,早川雅成,栗原友介