経皮的神経電気刺激(transcutaneous electrical nerve stimulation:TENS)は、皮膚に導電性電極をあて、電気刺激を生体に与えることで様々な治療効果が得られる、非侵襲的な治療法である。鍼やTENSなどを用いた刺激療法の鎮痛作用には、ゲートコントロール説、下行性疼痛抑制系の賦活、内因性オピオイドの関与などいくつかの作用機序が報告されている。本研究では、ラットアジュバント関節炎モデルを作製し、TENSの慢性炎症性疼痛に対する鎮痛効果を検証するとともに、内因性オピオイドの関与について検討した。