本論文のWall squat(WS)は、直交する壁に殿部・左右の下肢外側・第5中足骨頭を壁に接触しながら実施するスクワットである。そのスクワット動作から逸脱した動作をWall squat abnormal(WSA)とした。本論文は、壁の角度が狭くなったWS(70°50°)においても、90°に角度設定したWSと同様のスクワットフォームになることを明らかにした。対象者は100名(男性50名・女性50名 21.7±3.7歳)とした。90°・70°・50°に角度設定したWSのフォームを判定した。90°WSにおいてWSAと判定された者は、70°・50°WSにおいてもWSAと判定される傾向であった。誤ったスクワット動作の対象者は、日常生活の中でもメカニカルストレスが生じる膝の屈伸運動の可能性があることを報告した。