本論文は、修士論文を詳細にまとめた。著者らが考案した独自の簡易評価用紙を用いて、壁スクワットによる下肢アライメントの評価法を確立することを目的とした。被検者は、健康な学生121名とし、壁スクワット動作における異常アライメントを調べた。この中から、ランダムに抽出した16名32脚に対しVICONMXを用いて、片脚着地動作における動的下肢アライメントの評価を行った。簡易評価用紙の結果は、異常と判定された割合が正常より多い結果を示し、片脚着地動作の結果は、正常群の屈曲角度が異常群に比べ有意に大きかった。簡易評価用紙を用いた壁スクワットの評価は、下肢アライメントの評価法として有用であることを報告した。