本研究は子どもの「からだと動きの育ちそびれ」の実態と本質、それをもたらしている生活背景との関係を明らかにするために、旧スポーツテストで低下が懸念されていた「対幹部の筋力と柔軟性」に着目し二つの能力について測定を行った。①「からだの力強さを発揮する能力」、②「からだの柔らかさを発揮する能力」として「からだを曲げる能力」を仮設し、それらと「体力要素」としての「筋力」や「柔軟性」との関係を検討した。また、生活・遊びの現状からその背景を明らかにするために質問紙調査法を用いた調査の予備調査を行い、調査方法と調査用紙を確定する。子どもの「からだと動き」の発達に影響を与えると思われる生育環境、生活背景について調査を行い、その関係を検討することにより、子どもたちの生活や遊びの背景調査の結果と、からだと動きの育ちそびれとの関係を検討するための基礎的資料を得ることを目的とした。