本研究では,小学1年生から中学3年生までを対象とし,子供の運動頻度の二極化の問題において,地域のスポーツクラブ,学校の部活動,民間のスポーツクラブ等の運動組織に非加入の子供に着目する.全国規模の社会調査を実施し,我が国に運動部組織非加入の子供がどの程度存在するかを把握する.そのうえで,本人や家庭環境に関する属性等によりその特徴を分析し,今後の子供のスポーツプロモーションにおける支援の必要性を確認することを目的とした.
今回の調査結果より,子どもの運動頻度の二極化において,運動組織への加入状況が大きく影響していることが確認できた.また,非加入の子供は4人に1人程度が運動支援の認識がない状況となっている.組織に加入していなくても,子供本人は運動に対して好意的な傾向を示す層もおり,運動組織に未加入の子供への支援の在り方に関する検討の必要性が窺えた.