この調査研究は、近年,スポーツ界で大きな問題となってきたドーピング問題に関して,スポーツ選手の育成段階から薬物に関する教育をしなければならないという問題意識から、今後のアンチ・ドーピング教育の課題を明らかにしようというものである。
調査は体育関係者の聴き取り調査とともに、所属大学での体育専攻学生へのアンケート調査を実施している。質問紙はSD 方によって構成されているが、本報告では、その学年別のクロス集計の報告にとどまった。結果は、1,3 年生に比べ、2 年生に規範性よりも能力性への信頼が強いことが明らかになの、報告者の問題意識からはアンチ・ドーピング教育は1 年生の早い時期からなされるべきとの示唆を得た。