兼業農家の増加が進む中で村部落共同体を保とうとする意図が大きい。区の祭りより部落の祭りの方が賑わい、部落でのまとまりが強い。スポーツについては、頻繁に練習を行うなど、一連の活動は地域再編に大きな役割を果たしている。また、勝ち負けより慰労会や懇親会などを楽しみにしており、部落内での集まりを大切にしていることが明らかになった。
兼業化・非農業の増大による「家」関係の弱体化で、地域社会の統一的な目標が失われつつも、村落共同体を依然として守っていこうとする西武部落の人々の営為がみられた。堀越区のなかでもっとも「総体としての課題」は問題を抱える松茸観光であるが、村落対抗球技大会はその中で村落内だけではなく、その枠を越えた区民の楽しみとして重要な役割・機能を担っていることがわかった。