その他の研究業績等に関する事項

基本情報

氏名 依田 充代
氏名(カナ) ヨダ ミツヨ
氏名(英語) YODA Mitsuyo

翻訳書、学会発表、講演等の名称

イタリアのドーピング事情

その他分類

国内学会発表

単・共の別

発行または発表の年月

2016/07/16

発行所、発行雑誌等又は発表学会等の名称

日本スポーツ産業学会

概要

イタリアではItalian Anti-Doping Department (CONI-NADO)において「ドーピング防止スポーツ規定」が施行されているが、ドーピングに刑事罰を下す国の一つであるイタリアのドーピング政策の背景と内容について明らかにすることを目的とした。1998年から2000年におきた「ドーピング・スキャンダル」によって、CONIのペスカンテ会長が辞任に追い込まれ、アンチ・ドーピング研究所は2年間閉鎖させられた。また、選手がドーピング検査時に提出する15日前から使用した薬のデータを見ると、ドーピング違反にはならないが薬を過剰に服用する傾向があり、その中には長期に使用すると問題がある薬剤も含まれている事が指摘されてきた。
 2000年(法律376号)Legge 14 dicembre 2000, n. 376
"Disciplina della tutela sanitaria delle attività sportive e della lotta contro il doping" pubblicata nella Gazzetta Ufficiale n. 294 del 18 dicembre 2000。この法律の主な特徴は、①市民が無意識にドーピングに値する薬を飲まないように、禁止薬物にはDOPING禁止のマークを表示するように義務付けられたこと、②ドーピングを使用すると使用させた人が刑法に触れることになったこと、③イタリアでスポーツをする時に能力を高めるために薬を使ったら犯罪になり、最高3年の重刑になること、④選手だけでなく、CONIメンバーである各スポーツ連盟の人や薬剤師、コーチ、薬を販売した人も犯罪行為者として裁かれることになったことなどが挙げられる。イタリアでは、現在この法律を基にドーピングに刑事罰を適応し、その後のドーピング問題に取り組んでいる。

共著者等

依田充代,北村薫

掲載ページ数