足内在筋と足外在筋が独立にはたらいて足趾筋力が発揮されるが、足アーチに荷重が加わったときには、足内在筋および後脛骨筋が同時に活動することで足アーチを高く保つことができる。一般に、足趾筋力が強いほど運動パフォーマンスやバランス能力がよくなり、逆に、足内在筋がうまく活動できない人は扁平足などの障害を生じる。一方、普段から走る・跳ぶを繰り返し行っているアスリートでは、足趾筋力と運動パフォーマンスの関係に非常に大きなばらつきが確認され、足趾筋力を規定する因子が複雑であることが分かった。また、高齢者において足趾筋力とバランス能力との関係が確認され、足趾の筋力向上は転倒予防に役立つことが示唆された。