NIE推進の困難と可能性—鹿児島県における調査研究を事例に—
鹿児島県小学校教育研究会社会科部会『社会科教育研究』第54号
本論文では、曖昧にされがちなNIEの効果を実証的データから明らかにした共同研究の成果の一部を示しながら、鹿児島県におけるNIE推進の困難と可能性を論じたものである。NIE推進校であっても、生徒が自分で記事を選んで読む機会がない場合や生徒が新聞は役立たないと感じている場合には解答数や正答率が非実践校を下回る可能性を指摘し、学校ぐるみのNIE活動でなくても、教員個人が新聞に有用感を持ち、授業等に積極的に活用することが重要であることを指摘した。
pp.2-10