スポーツの土台の破壊と地域スポーツの編み直し

たのしい体育・スポーツ

本稿では、2011年３月11日に発生した東日本大震災における日本体育大学の復興支援活動を事例として取り上げ、学生ボランティアの聞き取り調査の結果から検証を行った。復興支援活動に参加している学生ボランティアがこの活動を通じて何を学んでいるかをインタビュー結果から抽出した。学生ボランティアは直接、被災地での復興支援活動を行うことによって震災を追体験するとともに、この地震・津波がもたらしたものを現地の人々との交流の中に見出し、今後この活動を学内外でどう広げるかという視点と活動の変化をもたらすことが明らかとなった。また、スポーツ活動が人々の生活になくてはならないことも、復興支援活動を通じて地域住民との交流の中から感受している実態が伺えた。日体フェスティバルや実演会などの場面でも復興支援ブースを設置し、学内外への発信活動と継続支援のための新しい取り組みも確認された。

亀山有希・関芽

p.26-p.29