胸骨圧迫式心マッサージ(心マ)中に内頸静脈酸素飽和度を持続測定し,脳血流と脳酸素代謝の視点から心肺蘇生法を評価した.対象は心肺停止後,胸骨圧迫式心マッサージを施行し,持続的に内頸静脈酸素飽和度の測定がなされた6例である.心肺停止時は全症例で酸素飽和度は50%以下へ低下し全身及び脳虚血状態を裏付けたが,心マ中は70から80%に上昇し脳酸素代謝に見合った脳血流の供給が示唆された.SjO2の平均値は76.5±2.6%で,又,最高血圧は平均68から56mmHgであった.胸骨圧迫式心マッサージは脳蘇生の観点からも有用であった。