昭和(戦前期)に入りスポーツ界は、国際水準に達し急速に成果を上げるとともに、アジア初のオリンピック開催が決定した。また、武道の中にも空手や合気道といった新しい種目が芽を吹きだした。しかし、昭和13年(1938)5月、嘉納という巨星が落ち、オリンピック返上とともに国際協調を旨としたスポーツや柔道が否定されだした。特に、同年1月に新設された厚生省が、国防力としての体力の国家管理を目指してスポーツ界を総動員化し始めたことにより、国防力としての「肉弾体武」を謳った稲葉太郎が分派活動を起こし、分裂の危機を迎えた。このシリーズ第Ⅲ回配本は、昭和(戦前期)に刊行された空手・合気道・捕手術・柔道の貴重な資料を収録。(出版社HPより)