学術論文

基本情報

氏名 寺岡 英晋
氏名(カナ) テラオカ エイシン
氏名(英語) TERAOKA Eishin

名称

大学体育実技における成績評価に関する調査研究:新型コロナウイルス感染症拡大下における遠隔授業への対応とともに.(査読付)

単著・共著の別

共著

発表年月

2023/03

発表雑誌又は発表学会等の名称

大学体育スポーツ学研究, 20:99-109.

概要

本研究は,大学体育実技の成績評価の観点と方法に関してアンケート調査を実施し,従来の方針と新型コロナウ イルス感染症拡大下(以下,「コロナ禍」と略す)における対応について,その実態を分析することを目的とし た.調査内容は,教養体育科目の開講状況,2020年度秋学期と2021年度春学期の授業実施形態と実施理由,成績 評価方法に関する従来の方針と遠隔授業による対応,などであった.有効回答が得られた 131 校(19.2%)を分 析の対象とした.回答結果の分析から,成績評価の観点は技術や技能,知識や理解,態度や意欲,出席の 4 つに 分類でき,それぞれに対応する評価方法として,実技テスト,レポートや筆記テスト,教員の観察,出席回数が 代表的なものとして示された.しかし,「配分や方法は担当教員に一任」という回答も多く,厳格な成績評価を 行う「アセスメント・ポリシー」の取り組みとしては課題と考えられた.コロナ禍に対面のみで体育実技を実施 できたのは2020年度秋学期で51校(38.9%),2021年度春学期で61校(46.6%)であり,半数以上は遠隔を含む 展開がなされていた.成績評価方法に関してコロナ禍に新たな対応を行ったのは54校であった.その内容は,「評 価の観点・配分・方法等を再構築」,「従来の観点を評価するための補足的方法を付加」,「従来よりも課題・レポー トの比率が増加」などであった.本研究は,近年における大学体育実技の成績評価方法の実態を明らかにし,ま た遠隔授業の導入による成績評価方法の新たな対応について情報を得た点で,大学教育改革を進める上での資料 的価値が高いと考えられる.

共著者

村山光義, 寺岡英晋, 永田直也, 東原綾子, 福士徳文, 稲見崇孝, 奥山静代, 清水花菜, 佐々木玲子

掲載ページ数

大学体育スポーツ学研究,20:99-109.