コロナ禍による体育実技の休講措置後の再開が大学一年生の身体活動とライフスキルに与える影響．（査読付）

慶應義塾大学体育研究所紀要

本研究は、本学における新入生の身体活動とライフスキルに関して、2020年春学期の休講措置を経て秋学期から再開した体育実技の影響について調査を行った。その結果、以下のことが明らかになった。（１）体育実技を履修したことで、秋学期は春学期よりも頻繁に授業以外の場で運動をするようなった。（２）体育実技の履修有無に関わらず、秋学期は春学期よりも身体不活動時間の減少傾向が見られた。（３）体育実技の履修者は非履修者に比べてライフスキルの得点が秋学期の前後で有意に増加した。特に、運動部に所属していない塾生にとって体育実技履修の効果が顕著に見られた。（４）体育実技の履修種目別の比較で身体不活動時間およびライフスキルの得点に差異がなかった。

寺岡英晋、村山光義、佐々木玲子、稲見崇孝、東原綾子、野口和行、加藤幸司、永田直也、福士徳文

慶應義塾大学体育研究所紀要，61(1):15-25.