本研究の目的は、COVID-19による一連の生活制限下における、大学生の心身の健康と身体活動の実態について把握することであった。その結果、以下のことが明らかになった。(1)生活習慣病を予防するために必要な身体活動量を確保できていない割合が47%と高く、また抑うつ状態の可能性がある割合は35%であった。(2)身体活動量基準の非達成群が、基準達成群に比べて、精神的健康度が低く、体調管理のライフスキル得点が低いことが明らかになった。(3)大学生に向けて、心身の健康を増進させる体育実技の実施、健康管理の指導、身体活動を促すための情報発信や機会の提供など、様々な方策を実施していく必要性が示唆された。