ラット飜転腸管における腸管吸収能について (査読付)
日本体育大学体育研究所雑誌 25
本研究では、腸管潅流装置を用いラットにおける腸管壁通過現象について検討した。その結果、粘膜側にコラーゲンとトリプトファンを添加後、いずれの場合も漿膜側の吸光度曲線が示す吸光度面積の増加がみられた。また、コラーゲンの吸光度面積は添加したコラーゲンの濃度が高くなるに従い、増加する傾向にあった。したがって、コラーゲンおよびインスリンともにラットの腸管壁を通過していることが示唆され、本実験に用いた潅流装置は、十分に腸管壁通過現象を測定することが可能であることが明らかにされた。
谷浩充、鈴川一宏、清田寛、大和眞、中野昭一
p.157~p.164