ラットの肺における細胞内抗酸化機構と活性酸素産生に及ぼす強制運動と自発運動の影響
第50回日本体力医学会大会 体力科学 44(6)
運動負荷によって、生体内の活性酸素産生量が増大し、細胞障害を起こす可能性が指摘されている。今回は実験動物を用いて強制的な運動負荷と自発的な運動負荷をかけた場合に、肺の抗酸化機構と活性酸素産生のバランスに及ぼす影響について検討した。その結果、強制的な運動負荷をかければ、生体内におけるそれらのバランスが崩れて、細胞障害が起きることも考えられる。しかし、自発的な運動負荷ではバランスが保たれており、運動の質を考慮すれば、運動負荷に起因する活性酸素による障害を十分に防ぐことは可能であると考えられる。
熊江隆、石崎香里、鈴川一宏
p.727