【背景】日本体育大学救急医療学科は、災害医療分野で指導的立場として活躍できる救急救命士を養成するため、防災士資格取得や災害ロジスティクス、自衛隊や海上保安庁施設での実務訓練をカリキュラムに導入しているほか、社会貢献事業の一環として災害ボランティア活動を継続してきた。しかし、コロナ禍で他県への移動が制限され、学生は被災地での活動が困難となった。【目的】平時のカリキュラムで修得した災害救援に関する知識・技術に加え、ボランティア講習を受講し、技術系ボランティアとして被災地救援活動を実践したので報告する。【対象と方法】①2022年6月・技術系ボランティア講習開催②8月・火災現場の廃材撤去活動に参加③10月・令和4年台風15号被災地での活動に参加。【結果】①10名②延べ30名③4名の学生が参加した。技術系ボランティア団体と協働し活動した。学生は災害の実態把握・社会貢献の意義・知識技術の修得・接遇の実践などの成果を得た。【考察・結語】本学での災害対応教育と他団体との連携により、被災地のニーズに合った災害救援活動の実践を可能にした。社会情勢の変化により、災害救援活動の形態も柔軟に対応する必要がある。