救急救命士は、プレホスピタルでの活躍を期待されて誕生した。救急救命士の養成には、消防機関や自衛隊のように、職務で資格を取得する場合と、大学や専門学校で資格を取得する場合がある。救急救命士制度創設から30年以上が過ぎた今、救急救命士は当初の主旨であったプレホスピタルの現場以外にも活躍の場が広がり、昨年の法改正では条件付きではあるが院内での救急救命処置が可能となり、就業前の院内研修が必要となった。
大学では、救急救命士養成だけでなく、高等教育機関・研究機関としての役割があり、さらに、多様化する学生の進路にも対応した教育を行う必要がある。救急救命士養成大学の現状をSWOT分析に当てはめ、課題解決の本学の取り組みを紹介する。大学教育の充実は、救急救命士の活躍の場の広がりに直結すると考える。