本研究では,1960年代以降の日本の学校における「体力つくり」実践を分析し,その成果と課題を導くことにより,21世紀の学校体育の課題を体力の側面から提起することを目的とし,3つの研究課題,すなわち,研究課題1は「体力つくり」実践が実際どのように行われてきたのかを明らかにすること,研究課題2は「体力つくり」実践の成果と課題を文部科学省(旧文部省)「体力・運動能力調査」の結果の分析を通して明らかにすること,研究課題3は「体力つくり」実践の成果と課題を最近実施した野外調査の結果の分析を通して明らかにすることを設定して,それぞれについて検討を加えた.